ダイエットで夜食にパンを7、8個やめたら20キロやせた

ダイエット
 ダイエットで平幕の黒海(26)=追手風部屋=は栃乃洋に勝って5勝目、2敗を守った。ただ一人土つかずの大関栃東(30)=玉ノ井部屋=は稀勢の里をうまく押し出して7連勝。かど番脱出に王手をかけた。朝青龍は初顔の春日王を転がして5勝目。関脇琴光喜(30)=愛知県岡崎市出身、佐渡ケ嶽部屋=は千代大海をはたき込み、白鵬も豊ノ島に粘られながらも寄り切り、ともに1敗を守った。名古屋市中村区出身の東幕下4枚目、市原(22)=木瀬部屋=は敗れて3勝1敗、勝ち越しはお預けとなった。

 黒海のトレードマークのひげ面に、精かんさが増してきた。実は初場所からの2カ月で、20キロのダイエットに成功。それが5勝2敗の好成績に結びついている。

 動きにキレがある。この日の栃乃洋戦は土俵際の勝負になったが、左に体を開きながらのはたき込み。「スピードが出てるし体が動いてる」。ダイエットの効果を強調した。

 仕事上では体重が必要な力士にとっても、あまりの増加はマイナスになる。「初場所で170キロを超えていた。それでパタッと前に落ちる相撲が多くなった。やせなきゃって…」。太った原因は寝る前の夜食だった。

 どんな食べ方をしていたか。「パンを7個か8個食べてた。チョコパンや、食パンにバター塗ったり。一緒にジュースも飲んでた」。それを一切やめた。「この体重で十両優勝(03年九州場所)した」という153キロに戻し、“若返り”にも成功した。

 昨年春場所前に父メラブさん(享年54)が急死した。コンビニの経営で育ててくれた父の葬儀のため場所直前にグルジアへ帰郷。母ツィツィノさんを助けるため引退も考えた。

 だが、「土俵で頑張るのがお母さん、お父さんの願いだから」。そう思い直してから1年。ダイエットする決意なんて、簡単なことだ。 (岸本隆)

中日スポーツ - 2007/3/18