隊員紹介のアンケートで「心配していることは?」という質問で一番答えが多かったのが「太ること」です。充実した食事に加え「寒いからカロリー消費は普段より多いはず」という免罪符。
まずは行きの観測船しらせの中で太り、夏作業で少しウエートダウンして、やっぱり食事がおいしくて太る、ってな感じです。47次隊隊員の中には、越冬生活で15キロ太ったという人がいました。
3月末に帰国する夏隊員の中にはダイエットを始めた人もちらほら。帰国して「南極でよっぽど楽してきたんかい」と思われそう、とのことです。
私も体重に関しては確実に増加傾向だし、ちょっとまずいなあと思っているんですが、今日見つけました、いいダイエット教師を。しらせの潜水員、佐川孝夫2曹(32)です。
救難活動や、ほかに例えば、船底がこすりましたなんていう場合があれば潜ったりするそうです。佐川2曹、海上自衛隊入隊2年目で有り余る体力を持て余し(?)、「もっとキツいところはないかな」と思ってダイバーになったくらいなので相当自信があるようです。
体脂肪率8%、船がどんなに揺れていても、1日おきに筋トレとジョギングを欠かさず、昭和基地で過ごした3日間はトレーニングがあまりできなかったので「罪悪感を感じた」とストイックな発言も。
お約束ですが割れた腹筋見せてくださいよ、とお願いすると「いや、見せるための筋肉ではないので」と、これまたストイックな感じ? ちょっと残念でしたが、腕にぶら下がることに。自分の腹筋なさすぎて、かなりへっぴりなぶら下がりポーズになったのが情けない…。
あまりに情けないので、帰りの船で本気で鍛えたいんですけど、と言うと「じゃあ、第4船倉で」と。第4船倉とは、自転車やトレーニングマシンが置いてある場所。
よーし、佐川トレーニング教室だー。その場にいた土木担当の大熊満代隊員もやる気満々。「佐川2曹は厳しいっすよ」というほかの艦員の冷ややかな目もありましたが、やりますとも。
-と決意を書き込んでいたら、今日の夕食はお鍋ということが判明。うーん、今日もビールがおいしそうだな…。
あ、今日はS17という内陸にある航空拠点の撤収作業に5人が向かいました(冬期は閉鎖されるため)。ヘリポートで待機していると、作業メンバーの1人、鳶(とび)の寺田司隊員が「寒い、寒い」と言って、おもむろにタオルを顔にむぎゅ~と巻き始めました。
その顔があまりにも面白かったので、ちょっと写真アップしてみます。2月に入って、冬に向かうんだなという日が多くなってきた、そんなことを今日も感じました。
日刊スポーツ - 2007/2/6